災害事例研究

No.22


【林業】刈払機で除伐作業中、通りかかった被災者に、キックバックにより刈刃が当たった

 同僚が刈払機で除伐作業中、刈払機が立木の根元に当たり、キックバックが起こったため、その後ろを通っていた被災者に刈払機の刈刃が跳ね返り、右大腿部に当たった。

◆災害発生の状況◆

 災害発生当日、19人で間伐作業に入山。被災者のグループは6人で間伐予定箇所のかん木類の刈り払いを行い、被災者を含む5名が刈払機を使用して作業を行い、1名が刈払機で伐ることができない太いかん木をチェーンソーで伐る作業を行っていた。

  被災者は除伐箇所の刈筋の終点まで刈り終えたため、次の刈筋の始点に移動するため、上の段で刈り払いをしている同僚の後ろを通ろうとした。このとき、往復刈りを繰り返していた同僚の刈払機の刈刃がキックバックを起こし、後ろを通っていた被災者の右大腿部に刈刃がはね返って当たり、被災した。

◆災害発生の原因◆

  1. 被災者が、同僚が刈払機で作業中の危険区域内を通ったこと。
  2. 被災者が作業中の同僚に対して、付近を通る際に合図をしなかったこと。
  3. 同僚は刈払機で往復刈りをしていたため、刈払機の刈刃が立木の根元に当たりキックバックを起こしたこと。

図:災害事例研究No.22

◆災害防止対策◆

  1. 刈払機で作業を行うときは、その位置から半径5m以内の範囲は危険区域であり、当該区域に入らないこと。
  2. 刈払機作業中の作業者に近づくときは、合図を行い作業者の刈払機のエンジンが止まり、刈刃が止まったことを確認のうえ近づくこと。
  3. 除伐で刈払機を使用する場合は、かん木の太さ(伐根径8cm 以下まで)を見て処理の可否を判断するとともに、往復刈りをすると刈刃が伐根や立木に当たりキックバックを起こすので、往復刈りは絶対にしないこと。

×刈払機の往復刈り

刈払いは、回転方向の歯で切断し、往復刈りはしない。

なぜか 往復刈りは、回転方向の刈刃の反対側を対象物に当てることになり、この場合は、歯で切っているのではなく、高速回転による叩き切りをしている。そのため、短い切片が遠くまで飛び、作業者の方にも飛んできて、顔や目に当たったりして危険である。また、キックバックが発生し、危険である。

×近接作業

近接作業は行わない。

刈払機を用いて作業を行うときは、5mの範囲内を危険区域とし、この区域に他の作 業者を立ち入らせないこと。

なぜか 刈払機は、根株、灌木等に当たったとき、キックバックを起こすことがあり、これ が起こると、刈刃の部分、又は、刈払機が振り回され、他の作業者に危害を与えるこ とがあるので、作業者はお互いに離れて作業する。  
安全作業上は15m以上離れて作業することが望ましい。

図:災害事例研究No.22

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