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第2編 林業 第4章 造林作業 第1節 通則(第256条‐第269条)

第1節 通則

(調査及び記録)
第256条
会員は、造林作業を行う場合には、あらかじめ次の各号に掲げる事項を調査し、その結果を記録しておかなければならない。
  • (1) 地山の地形、地質、斜度、植生等の状況
  • (2) 緊急車両の走行経路、緊急連絡先及び携帯電話等又は無線通信による通信が可能である範囲
(調査及び記録を踏まえたリスクアセスメント等の実施)
第257条
会員は、前条の調査及び記録を踏まえてリスクアセスメント等を実施しなければならない。
(造林作業計画の作成)
第258条
会員は、造林作業を行う場合には、第256条の調査結果及び前条のリスクアセスメントの結果に適合し、かつ、次の各号に掲げる事項を含む作業計画を定め、当該作業計画に基づき作業を行わせなければならない。
  • (1) 地山の地形、地質、斜度、植生等の状況
  • (2) 作業手順、作業者の配置及び合図の方法
  • (3) 前条のリスクアセスメント結果に基づくリスクの低減対策
  • (4) 第35条の振動工具作業計画に基づく振動ばく露時間を踏まえた作業期間の設定
  • (5) 緊急車両の走行経路、緊急連絡先及び携帯電話等又は無線通信による通信が可能である範囲
  • (6) 労働災害が発生した場合の応急の措置及び傷病者の搬送方法
2 会員は、刈払機の使用に当たっては、当該作業以外の作業に従事することにより、刈払機その他の振動工具の取扱い作業に従事しない日を設けなければならない。
3 会員は、第1項の作業計画を定めたときは、同項各号に掲げる事項を関係作業者に周知しなければならない。
(造林作業指揮者)
第259条
会員は、造林作業を行う場合には、造林作業の作業指揮者等安全衛生教育の修了者のうちから、造林作業指揮者を定め、その者に前条の作業計画に基づき作業の指揮を行わせなければならない。
(服装等)
第260条
会員は、造林作業を行う場合には、作業者に、次の各号に掲げる事項を守らせなければならない。
  • (1) 袖締まり、裾締まりのよい作業服を着用する等安全な作業を行うことができる服装とすること。
  • (2) 保護帽を着用すること。
  • (3) 必要に応じ、呼子を携帯させるとともに防蜂網、保護眼鏡、すね当て、防汚衣等を着用すること。
(チェーンソーによる造林作業)
第261条
会員は、造林作業において、作業者にチェーンソーを使用させる場合には、本編第2章に定めるところにより、適切に使用させなければならない。
(刈払機による造林作業)
第262条
会員は、造林作業において、作業者に刈払機を使用させる場合には、本編第4章第7節に定めるところにより、適正に使用させなければならない。
(作業用具の点検等)
第263条
会員は、くわ、なた、梯子等の作業用具を用いて作業を行う場合には、作業者に、異常の有無を点検させなければならない。
2 会員は、点検により異常が認められたときは、直ちに補修、その他必要な措置を講じなければならない。
(作業用具の整理)
第264条
会員は、作業者が作業中又は休憩時等に機械器具を置くときは、滑らないように安定させ、かつ、危険な部分は見えやすい状態にさせなければならない。
(歩行動作)
第265条
会員は、作業地への往復及び作業中の歩行について、作業者に、次の各号に掲げる事項を行わせなければならない。
  • (1) 互いに安全な間隔を保つこと。
  • (2) 機械器具等の携行運搬に当たっては、危険な部分に覆いをすること。
  • (3) 急傾斜地や滑りやすいところでは、機械器具の保持、携行について十分に注意すること。
(環境の整備)
第266条
会員は、作業環境の整備のため、作業者に、次の各号に掲げる事項を行わせなければならない。
  • (1) 落下するおそれのある浮石、末木枝条等不安定なものは、あらかじめ、取り除くこと。
  • (2) つる類は、根元から切り離し、石、根株等の障害物及びくぼみに気をつけ、転倒、踏み抜き等危害が発生することのないよう足元を整えること。
(上下作業の禁止)
第267条
会員は、斜面で、地ごしらえ、植付け、下刈り等の作業を行う場合において、物体の落下等により作業者に危険を及ぼすおそれのあるときは、各作業者の作業位置が上下にならないよう、かつ、安全な間隔を保つようにさせなければならない。
(作業中の打合せのための接近)
第268条
会員は、作業者が作業中、打合せ等のため、相手に近づくときは、合図をしながら後方から近寄るようにさせなければならない。
(悪天候時の作業の禁止)
第269条
会員は、強風、大雨、大雪等の悪天候のため危険が予想される場合には、造林作業を行わせてはならない。